ロボジョイちゃれんじ教室

10-1 ロボット競技に役立つEV3センサー入門

第6回「カラーセンサーの信頼度を見える化する」

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この連載では「教育版レゴマインドストームEV3」を使い、各種センサーをロボット競技に役立てるためのノウハウを紹介していきます。本当に役立てるためには実際に手足を動かすしかありませんので、これを参考に実践してみましょう。なお、使用するプログラミング環境は「教育版EV3ソフトウェア」です。


今回は「EV3カラーセンサー」の「色」モードについて紹介します。色モードはその名のとおり色を検出するモードです。最近のロボット競技には色を検出する要素がたくさん存在します。
カラーセンサーをうまく扱うコツはセンサーを正しく対象物に当てること、それだけです。そのためにはセンサーの特性を理解しておく必要があります。
最初にこのようなロボットを作ります。カラーセンサー1個とLモーター2個を使います。カラーセンサーは横方向に取り付けます。

・入力ポート1:EV3カラーセンサー
・出力ポートA:Lモーター右
・出力ポートD:Lモーター左

まずはEV3カラーセンサーの回路図を見てみましょう。 回路図はリテール版EV3のページにEV3ハードウェア開発キット(HDK)として公開されています。
センサー内部にはフルカラーLEDが搭載されています。フルカラーLEDとは赤色、緑色、青色がセットになったLEDのことです。そして、光を受け止めるためにフォトダイオードが搭載されています。 フォトダイオードは光が当たると電流が多く流れるという部品です。

色モードではLEDは1色ずつ発光させます。 たとえば、赤色が点灯中だと緑色と青色は消灯します。1色ずつ順番に光を反射させることで3色ぶんの輝度を求めます。この輝度の差から色を求めます。
色を求めるためには最低でも3回光を当てないといけません。このため、動いている物体を測定すると誤検出しやすいです。
差から色を算出していますので、LEDから出た光だけが測定結果に影響します。周辺の光は測定結果に影響しません。測定結果が変化しにくいというメリットがありますが、長距離の色の検出は苦手というデメリットがあります。

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